
1. ホーミー
2. 咲かない桜
3. 交差する黄砂
4. 40歳で正社員だよ
5. メイシック・ブルース
6. 品川シーワールド
7. 花火大会中止
8. 愛ガットも-れー
9. 秋刀魚にツナ
10. みなサ・んケン・ヌツァ
11. ジョナ9時
12. リアルタイム作曲録音計画
大友良英とのコラボレーション盤でも知られるsim(シム)のコンセプチュアル・リーダーで、歌ものバンド、弧回(コエ)、新バンド、liiilやソロとしても活動する大島輝之と、simの同僚で、菊地成孔とのJAZZ DOMMUNISTERS(ジャズ・ドミュニスターズ)、蓮沼執太フィルのメンバーとして音楽家、更に批評家としても知られる大谷能生が、二人の連名名義でアルバムをリリース。
2013年の一年間、横浜の黄金町にある試聴室その2にて、マンスリー企画として行われた『大島輝之と大谷能生のリアルタイム作曲録音計画(仮名)』(その日のイベント中に作詞・作曲・編曲を行い、録音して、最終的に楽曲を披露する)で制作された楽曲、全12曲をコンパイルした作品で、過去の二人の幅広い音楽活動を集約したかのようなヴァラエティに富んだ作品集となった。
アルバムをコンパイルするに辺り、多少新たなオーバーダブ、ミックスを施しているが、基本的にはほぼ録音当日の完パケ・ヴァージョンがそのまま生かされたものとなっている。
インプロヴィゼーションに頼ること無く、しっかりとコンポーズされ、全曲ヴォーカル(ラップも含む)をフィーチャーしたポップな作風が並ぶ。
ゲスト・ヴォーカルで、柴田聡子、入江陽、他が参加し、それぞれのチャーミングな個性を発揮。
マスタリングはSound & Recording Magazine誌での連載も好評なカンガルー・ポーこと中村公輔が担当し、素晴らしい音像に仕上げている。
simや彼らのジャズ・フィールドでの活動を想起させるアヴァンギャルドで、フリーキーなサウンドと、相対性理論やthe Bootles他で発揮したポップス職人的なメロディーやアレンジが同居した、スリリングかつ楽しい、12曲の音の歳時記をお楽しみ下さい。