オーストリアのウィーンを代表する電子音響バンド、ラディアン(Radian)脱退後、シュテファン・ネメト(Stefan Németh)が新たにスタートさせたプロジェクト、イノーダ(Innode)。
2013年のデビュー作『Gridshifter』以来となる、新作(2nd)アルバムで日本初登場。
(ネメトが設立したMosz Recordsからのリリースもある)Pan•Americanのメンバーでもあった米シカゴ在住のアメリカ人ドラマー、スティーヴン・ヘス(Steven Hess) 、Patrick Pulsingerのプロデュースでデビューしたウィーン発の人力テクノ・バンド、Elektro Guzziのメンバーでもあるビァーンハルト・ボレアー(Bernhard Breuer)とのトリオ編成となっての初のリリース作品で、ネメト脱退後、ロック色を強めたラディアンと比較すると、ネメト在籍時よりも更にエレクトリック色を強め(深化させ)、ラディアンの未来進化系のようなスタイルを具現化している。
様々なヴァリエーションのノイズとリズムを主体に、インダストリアル、IDMを想起させるような音圧・音響の素晴らしさは勿論のこと、タイトかつシンプル、非常に音楽的で肉感的な、カールステン・ニコライ、フェネス、オウテカ等の革新性を継承するかのような大傑作アルバム。
CDのマスタリングはデジタル版と同様、デイヴィッド・シルヴィアンとの共作等、日本でも人気の高いドイツの電子音楽家、シュテファン・マチュー(Stephan Mathieu)が担当。
バンドとエレクトロニクスのハイブリッドでは収まり切らない、洗練されつつも新鮮に響く、轟音と静寂で緻密に構成(コンポーズ)された最先端サウンドを聴き逃すな。
◎ 解説:佐々木敦、細田成嗣
◎ 日本盤のみのCD化作品。
◎ LPレコード・ヴァージョンのデザインをベースに、オリジナル盤のデザイナー(Nik Thoenen)がリデザインした、日本盤のみの独自デザインの紙ジャケ仕様。